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便秘と大腸がんの関係・
便秘と痔の関係

便秘は大腸がんのサインとなることもあるので、注意が必要です。また、便秘によって硬くなった便は、肛門を傷つけ、切れ痔を招きやすくなります。
ここでは、便秘と大腸がんの関係、便秘と痔の関係をみていきます。

便秘と大腸がんの関係

大腸がんは大腸の粘膜にできる悪性の腫瘍で、その罹患(りかん)率は40~50代から増加し、高齢になるほど高いといわれています。
また、大腸がんによる死亡率は1950年代以降増加していて、現在、がんによる死因として女性で第1位、男性で第3位を占めています※1 。

大腸がんでは「便に血が混じることがある」「細い便が多い」「40~50代になってから、便秘になった」などの状態が多くみられます。
なかでも血便が特に多いので、便に血が混じっていたら痔(じ)からの出血と思い込んで放っておかずに、できるだけ早く病医院を受診することが大切です。

大腸がん検診で広く行われる「便潜血検査」は、目には見えない微量な血(ヘモグロビン)が便に混じっていないかどうかを調べる検査で、大腸がんの発見における有効性が確立しており、早期発見につなげるための1つの方法です。便に血が混じるなど、少しでも気になる状態があれば、かかりつけの医師へ相談する、あるいは大腸がん検診(便潜血検査)を受けることが大切です。また、大腸がん検診(便潜血検査)を受け、便潜血陽性であれば必ず病医院を受診し、精密検査を受けましょう。 精密検査では、大腸内視鏡検査により、がんかどうかの確定診断を行います。また、直腸診や注腸造影検査、CT検査やMRI検査、超音波検査などを行って、がんのある部位や広がりを調べます。

※1 「平成27年(2015)人口動態統計(確定数)の概況」(厚生労働省)(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei15/dl/00_all.pdf

便秘と痔の関係

便秘で悩んでいる方の中には、同時に切れ痔に悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
便を出そうといきんだときに、肛門の内側の皮膚が裂けて、傷(切れ痔)ができてしまうのです。切れ痔ができる部分は、痛みを感じる神経が通っているので、排便のたびに強い痛みを感じます。
痛みをおそれて排便を我慢するようになると、便秘はますますひどくなり、硬い便によってまた切れてしまうという悪循環に陥ってしまいます。
切れ痔が慢性化すると、皮膚の突起物(見張りイボ)やポリープができたり、肛門が狭くなる「肛門狭窄」という状態になったりすることもあり、そうなると便はさらに出にくくなります。肛門狭窄になると手術が必要になるため、早めに適切な治療を受けることが大切です。
切れ痔を治すことも大切ですが、切れ痔の原因となる便秘を改善することがもっとも重要です。
また、便に血が混じっていたときに、痔だから仕方がないと放置してしまうケースがよくみられます。血便がみられたら、痔以外の病気が原因の場合もありますので、早めに病院で検査をうけましょう。

便秘と痔の関係

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